2014.1.2 走行距離 63,050km  XJ9512 主軸ベアリング交換
 冬休みはまったりとXJ9512のモーターマウントの製作をやっていました。 厚さ30mmのアルミの中ぐりに入ったところ、いつもより振動が多く感じた。
で、思い切って、主軸ベアリングを交換する事に。




構  成
1、ばらし篇
2、交換するベアリング
3、組立偏
4、
交換後のインプレ


 最初は、記録する気はなかったのですが、やってみると、素人の管理人にとって想定外な事が有ったので、亡備録を作成することに。
なので、途中からです。
1、ばらし篇

冒頭の想定外とは、ヘッドの外しです。 写真は、ヘッドをやっと外したところです。 外すには、赤丸(202、170)を外せばいいのにと思っていたのですが、、抜けん(^^ゞ
結局最後は、力技で、ヘッドの裏側から、プラハンで上方に叩きだしました。 ぬくと、カミソリも一緒に抜けます。
170のねじを外すと、217が跳ね上がるので、布を巻いたうえで外せばよかったです。
バチ〜トと跳ね上がってしまいました。



ヘッドの中の様子です。 変速は、L又は、Hにすると、142シフトォークが上下すると一緒に副軸の108ギヤが上下します。
写真は、お借りしました。








ヘッドの中を見ると、過日、ギヤの飛んで動作しなくなった、変則ギヤの刃こぼれ(赤丸)が有りました。
ギヤは、プラスチックでした。 ギヤの構成は、108と122が上下にスライドし、変速するようになっていました。
合成写真右側は、108です。歯が2か所とんでいました。





主軸を外すには、副軸(110)を主軸より先に抜かなければなりません。
副軸は叩きだしますが、自分は、上方から下側に叩きだしました。




合成写真左、赤矢印のシフトフォークは差し込んであるだけで、ピンセットで抜いておきます。
合成写真中、ベアリング6206は、ベアリングプーラー(以下、SST)で抜きますが、SSTの刃先を差し込む為に、主軸をその分叩きだしました。

合成写真右:抜いた主軸です。ボールベアリングのボールはバラバラにならないようにプラ製の押さえで仕切ってありました。 しかし、プラ製とは!スゲー貧弱( 一一)




写真左:ベアリング120のアウターレースは、-ドライバーで均等に叩きだします。

写真中:主軸ベアリングのインナーレースを抜くには、キーを先に抜きます。 硬かったので、熱したら抜けました。

写真右:主軸に残ったベアリング120のインナーレースは、ヒートガンで熱すると、あっさりと主軸から抜けます。




合成写真左:歯車108が見えます。 ヘッドの中から、出そうと色々とやってみましたが、抜けません。
合成写真中を見て下さい。 ヘッドには合わせ目が見えます。 これは何だろうと思っていたのですが、その意味とは ↓

合成写真右:緑矢印、バイクのノックピンを流用してあります。 実は、開けたら、緑矢印側にはノックピンが有りませんでした。 マニュアルを見ましたが、ノックピンは一つでした。2つの方が良いに決まっています。いい加減な作りです(苦笑)
      ともかく、ヘッドが割れて、無事に歯車108を取り出せました。もっと先に気が付いていたら、ベアリングも簡単に抜けたのに〜((+_+))

      で、その意味とは、実は、ヘッドを緊結していたボルト4本を緩めようとするとあっさりと緩んだ、つまりボルトの締め付け力が 甘かったんですね。 甘いが故に、フライス盤を使っている内に合わせ目がずれてしまったと思われます。




写真左:コラムに接する部分です。写真の様に細かな線傷が入っているし、全体的に粗仕上げの感じでしたので、油砥石で研磨しました。
    砥石は研磨中に吸いつくような感覚になると平面が出いる証です。

写真中:ヘッドのカミソリです。 スゲー雑な仕上げ( 一一)
    油砥石で研磨しておきました。 従前よりはずっとましになりました。

写真右:128のワッシャーがマニュアルと表裏が逆に付いていました。 このワッシャは平らな面と凸が有る面があって、マニュアルによると凸の面が外側になっています。本当に中華は、超いい加減



2、交換するベアリング

写真左:ヘッド上方に付ける単列深溝玉軸受6206-2RS 外径D(Φmm): 62 ●幅B(mm): 16 ●内径d(Φ30mm)

写真右:ヘッド下方に付ける円すいころ軸受30200番台 4T-30206●外径D: 62mm ●幅B(mm): 16 ●内径d(Φ30mm)
    バイクのメンテでは、指でレースを回してその感触がごつごつしたら交換なのですが、下側のベアリングは、回してみるとざらざらとした感が有りました。
    

 3、組立偏
 
 XJ9512の塗装の一部に剥離個所が数か所有ったので、再塗装しておきました。といっても、工作機械なので、さび止めで終わりにしようと思って、塗ってはみましたが、、、 結構、刷毛の斑が出来てしまい、この後、軽く#1500で研磨をしシルバーメタリック塗装をやっておきました。
 塗装を剥がして思いましたが、仕上げ方法はパテでごまかしている感じでして、荒削り→パテ→塗装といった仕上げ方です。


 組立は、ヘッド下側のテーパードベアリングからになります。
 テーパードベアリングのアウターレースは、ヘッドを熱し膨張させてから、アウターレースをヘッドに嵌めます。
 次に、主軸に128(ワッシャー)を入れておいてから、熱したテーパードベアリングのインナーレースを挿入します。 熱すると難なく入ります。
 次に、主軸をヘッドの中に入れてつつ、ヘッド内で、121、122(歯車)、121を主軸に差し込んでおきます。
 ここまで来たら、自家製バイク用のベアリングドライバーの登場です。使い方で圧入も出来ます(笑)。 ↓  ↓


上部のボールベアリングの打ち込みは、その辺に転がっていた、水道用だと思いますがソケットが丁度合ったので、 古いベアリングを介して打ち込みました。




4、交換後のインプレ
振動が収まりました。 なにより安心感が出たのが良い点ですね。
国産のベアリングと比べるとよく分ります。


2014.1.11 (日曜) 追記
 購入したてのテーパードベアリングには、マシン油が塗布してありますが、使用前には、MoグリスかMoオイルをたっぷりと塗布して下さい。 そうしないと、熱でベアリングが膨張し、モーターに過度な負荷がかかり停止します。
 それと、最近分かって来たのですが、主軸のスラスト方向の締め付け力は、117番で決まります。適度な締め付け力が必要です。
強すぎると、



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