2015. 4. 4 走行距離 68,000km ML4 分解

 ACサーボモーターをテストモードで無事に運転を確認できたので、いよいよ、ボールねじを制作依頼するために、計測です。





構  成
1、Z軸分解
2、Y軸
3、X軸
4、ボールねじ



1、Z軸分解
ヘッドを固定しているねじは、ヘッドを回転させ固定する時に使うナット3本と、ヘッド内側にボルトが2本あります。

ヘッドの内側にあるボルトの内1本は、曲者でした。二平面幅が18mm、しかも赤丸写真を見ればわかりますが、奥まったところにあって、手前側のねじに干渉されてしまい、外すのに苦労しました。
しかも、鬼のように硬かった。 ま〜、バイクメンテででは、こういったときは、CRCを吹きかけ、ヒートガンで熱すると大抵は緩みます。

ちなみに、刃先に角度が付いたモンキーレンチが大活躍でした(^^♪

合成写真右側:ヘッドは、木製の台の上に載せて、テーブルを慎重に手前側に引いて、外しました。






写真左:ヘッドを手で上げようとしたら、、
    エンジンクレーン登場。 結構元を取りましたよ〜(^^♪

写真中・右:Z軸下側には、ダブるナットがあります。 上にもダブるナットがあります。 まず、上下にあるダブるナットを外します。
      コツは、フックレンチをコラムに掛けて反力を取り、昇降ハンドルを下げる方向に回すとすんなりと緩みます。





写真左:次に、昇降ハンドルを固定している、3本のヘックスボルトと、そのベースプレートを固定している、4本のヘックスボルトを外します。

写真中:写真はありませんが、コラムのトップにある、四角な平板上のベアリングホルダーも外します。
    この状態で、Z軸の台形ねじは外せる構造なのですが、きつくて抜けませんでした。
    で、昇降ハンドルのベースプレートをコラムから浮かせるだけ浮かせておき、ヘッドを固定している、赤矢印(3本のボルト)を正面からプラハンで内側に叩き込みます。
    ヘッドのベースプレートがきつく食い込んでいたため、こうやって、外しやすくします。
    この後、自分は、コラム内で、Z軸の台形ねじを斜めにしたりしている内に、Z軸の台形ねじが、抜けました。 ともかくよかったです。
    最後に、Z軸の台形ねじをコラム内で斜めにすると、Z軸ホルダーごと、コラムから抜けます。

     本来
     バイクと違って、サービスマニュアルはありません。 ばらすのも、試行錯誤です。 本来の抜き方は、下の写真の中にある、つばを上下ともはずして、Z軸を上側から抜くのが正当だともいます。

写真右:で、やっちまいました。ヘッドを固定している3本のヘックスを抜いたら、ヘッドがストーンと一気に下側に滑りました。
      右側の写真のように、3本のボルトを外す前に、パンタジャッキで受けておくべきでした。
      まー、切子除けガードが、クッションになってくれて、事なきで済みましたけど。





写真左:Z軸の台形ねじです。全長は730mmでした。

写真中:ヘッドと台形ねじを繋いでいる部品です。内側には、雌ねじが切ってありました。 構造的には、つばが見えますが、このつばは、上下にあって2ピースでした。
    上側にあるつばを回すとバックラッシュを調整できる構造でした。

写真右:台形ねじの下側には、昇降ハンドルに力を伝達する傘歯車がありました。 きつかったので、ギヤプーラーで抜きました。





写真左:Z軸を支えているベアリングを点検しました。動作はスムースでした。
      外輪 φ47mm 内輪 φ20 T=20.4mm 多分5204。

写真右:コラムの後ろ側に、プレートが貼ってありました。 2015/1月でした。


2、Y軸


Y軸も外側からは、全長を確認しがたかったので、抜きます。 前方にも、後方にも、抜けそうでしたが、手前側にぬきました。 台形ねじを右に回すと手前側にぬけます。

   手前側が支持軸受けでした。 ベアリングは、複列アンギュラー玉軸受 5202



3、X軸

X軸左側に軸受は、 片軸受けです。
ベアリングは、6002、指で回してみると、ゴロゴロとしていたので、国産のNSK製に代えました。
バイクメンテに使っていたベアリングプーラーで楽勝でした。
 打ち込むときは、ベアリングのブロックを熱し、古いベアリングを介して叩き込みます。 熱していくと、熱膨張を起こして楽に入ります。


4、ボールねじ
計測を元に、固定軸受けを、
X軸:右側、Y軸:後ろ側 、Z軸:ねじの最下端部
JWW-CADがこの時ほど、有り難いと思ったことはなかったです。 レイヤーを使い分けて、ボールねじ、ボールねじとつながる部品、といった具合にレイヤーを分けました。

 X 軸
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既存X軸の右側は、固定軸です。 これを生かして、ボールねじ化することにした。
 Y軸
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Y軸は、後ろ側にモーターを持っていくために、後ろ側に NSK製サポートユニット(WBK15-11)を付けて固定軸としました。
 Z軸
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既存Z軸台形ねじは、上下とも複列アンギュラーがあって、どちらも固定のように見えましたが、店長の勧めで、下端部を固定軸受けにしました。

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