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クランクシャフト・ピストン、シリンダ
走行距離51,800km 2012.08(初旬)
構成
1、クランクシャフト・ピストン 取外し
2、点検
3、記録
4、ピストンリングの外し方
1、クランクシャフト・ピストン 取外し
写真左:クランクケースの隅の方にクランクケースの一方だけが叩いて外せるようになっている個所が有りました。
そこをプラハンでこつこつ叩くと〜パカと音が軽い音になり、割れました。
初めて見るクランクシャフトとコンロッドです。A2とか、B3と記号が見えますが、これは、メインジャーナルの外径を示す記号です。B3:33.999-34.005mmとある。
写真中:クランクを外す時は、ジャーナルを傷つけないように、リーマボルトにゴムホースを差し込みました。
写真右:アッパクランクケース側に見えるABCは、クランクケースに内径コードで、左から順に1、2、3となり、1はクランクケースの左側だそうです。
A:37.000-37.006mm
写真左:ワコーのガスケットリムーバーは良いですね〜。簡単に汚れが落ちます。3回くらい吹きかけました。
写真中:ピストンピンは、8mmのボルトを差し込んで、ピストンピンを抜きました。
写真右:ピストンにあるINと、コンロッドにあるオイル穴の関係は、2・4番が写真の組み合わせ、1・3番は、INマークとオイル穴は、反対側にします。
2、点検
写真左:コンロッドサイドクリアランス:クラッチ側(左側):0.21mm、右側:0.21mm
写真中:クランクシャフトの芯を計測しました。なんと0.00mmでした! ブレを計測できませんでした!!
写真左:シリンダも傷がうっすらと入っていました。 走行距離20,150kmの時には無傷でした。
一か所だけ、爪が引っ掛かる傷が有ったので、#1500で軽く斜めに研磨しておきました。
写真中:ピストンの側面には傷が付いて、ピストンの側面には傷が付いて、コーティングが落ち、且つピストン表面のざらざらが無くなっていました。
このざらざらは大事でして、ザラザラな表面により
オイルを掻き揚げているのだそうです。交換することにしました。
写真右:新品と古い方を計測しました。 旧:71.986mm(3番)、新:72.000mm、使用限界は、71.90mm
ロアクランクケース側のベアリング
写真左:3個のベアリングの内、クラッチ側です:擦れてきていますが、うっすらとした傷が有る程度です。
オイルラインから察すると、オイルはロアクランクから循環するようになっていました。 ここも、パツクリとエアーで清掃しておきました。
それと、赤丸○がガイドラインになっているようで、外しても復元できるようになっているようです。
写真中:真ん中のベアリングです。 これでも、同じような感じです。
写真右:フライホイール側です。クラッチ側や真ん中と同じような物です。
ロアクランクケース側のベアリング
写真左:ロアクランクケースです。赤丸かオイルライオンになっていました。オイルは、この穴から上クランクケースに入り、クランクベアリングやVTCスプロールバルブにオイルを循環させていました。
写真中:アッパークランクケースです。赤矢印がVTCスプロールバルブへ通じています。
写真右:赤丸印がオイルジェットで、アッパークランクケース側から、メインシャフトの歯車にオイルを吹きかける仕掛けでした。
写真左:コンロど小端部の内径を計測しました。使用限度17.04mm 対し、4本とも17.02mm程でした。
ピストンピンは、使用限度16.98mmに対し、4本とも16.995mm程でした。
写真中:コンロッド台端部のベアリングです。 これも、うっすらと傷が有ります。
赤丸部分は、ピストンの裏側いオイルを吹きかけるオイルジェットの穴です。
青丸にガイドが見えるので、ばらしても同一場所に復元できますが、そのままが良いでしょうね。パツクリとエアーで清掃しておきました。
写真右:赤丸が、オイルジェットの吹きだし側です。 ベアリングにオイルラインが無いので、効果の程は定かではないように思います。
2、記録
次回面手に備えて、記録しておいた方が良いでしょうね。
@ メインジャーナルベアリング
VFR800の場合、左側からの順に読みます。 メインジャーナルの外径コードは、2,2,3です。 それと、上クランクケースの刻印によると、クランクケース内径コードは、A,B,Cですので、
メインジャーナルベアリングは、クランクケース内径コードとメインジャーナル外径コードにより決まります。 ベアリングの色が消えていましたが、判別が付きました。
| 1番 | 2番 | 3番 |
クランクケース内径コード | A | B | C |
メインジャーナル外径コード | 2 | 2 | 3 |
メインジャーナルベアリング | 緑 | 茶 | 青 |
A クランクピンベアリング
写真左:クランクピンベアリングは、バランスウエイトに記されたクランクピン外径コード(青丸)と、コンロッド大端部に記されたコンロッド内径コードにより決まります。
写真中:コンロッド内径コード:2番・4番は共に、2。ちなみに、コンロッドに記されたBとはコンロッドのウエイトです。コンロッドの内径ではありません。
写真右:コンロッド内径コード:1番・3番共に1
| 1番 | 2番 | 3番 | 4番 |
クランクピン外径コード | A | A | A | B |
コンロッド内径コード | 1 | 2 | 1 | 2 |
クランクピンベアリング | 黄 | 緑 | 黄 | 茶 |
4、ピストンリングの外し方
色々とやってみて以下の方法が良いように思えました。
外し方を順に
写真左:リングを2か所押さえます。
写真中:リングの一端を爪に引っ掛けてピストンの上に載せます。
写真右:後は、リングの赤矢印をし点にして、写真の位置にスライドさせます。組立は、ばらし方の反対です。
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