クーラント交換
2010.12.11  走行距離38,900km

【バイク部屋へ】

 ホームセンターに売っていた安価な冷却水を交換してから2年半経過、取説では推奨交換サイクル2年! 面倒で交換をさぼってきましたが、真冬を前に交換することにしました。



構成
1、水冷エンジンの構造等
2、作業の注意点
3、冷却液排出
4、ラジエータキャップの点検
5、エア抜き
6、作業を終えて


1、水冷エンジンの構造等
 
 水冷エンジンは冷却水が密閉されたエンジン内で冷却水を循環させ、ラジエータで放熱させてエンジンを冷却している。
 この密閉された仕組みが肝です。




 1、温度が上がると
 ラジエータキャップは、一定圧力になると開弁しリザーバータンクへ逃げ、結果、圧力を下げ爆発させないようになっています。
 皆さんは、高所に行くと水は100度以下でも沸騰することを知っていますよね。 ラジエータキャップはその逆、つまり 圧力を高めることにより沸点を上げさせるわけです。
 この温度と圧力の関係を利用すれば、夏場の温度が上がる時に、開弁圧の高めなラジエータキャップ使いオーバーヒート対策が出来るわけです。
 2、温度が下がると
弁が開きリザーバータンクから冷却水を吸い込む。こうしてエンジン内のウオーターラインは、冷却水でいつでも満タンになり、温度と沸点の関係を一定に保っているわけです。

 以上のことから、古いラジエータキャップは、ウオーターホースに影響を及ぼすわけです。
 また、冷却水交換後のエア貫も大事なわけです!



 VFRの開弁圧標準値は1.1〜1.4kgf/m2。 純正品は1.1kgです。


ちなみにサーモスタットは、80度から弁が開いて、95度で、全開になります。
 * サーモスタットは、水温によりラジエータに流れる量を調節し、水温を適正に保つ働きをする部品です。





2、作業の注意点
@、冷却液を抜く時、周りを汚しやすいので、屋外で抜きましょう。

 
A、VFR800の冷却液標準濃度:濃度30%溶液、冷却液容量:3.82L
 冷却水の取説に水との割合が記載されていますので、誰でも簡単にできます。
 自分の冷却液の場合、冷却液容量、冷却液:水の関係は
 4L:1.2L:2.8Lでした。 上手い具合に、VFR800の必要総冷却液容量は3.82Lなので2Lペットボトルを利用。

 つまり、2Lのペットボトル1本に冷却液0.6Lを満たし、水1.4Lを足せば丁度30%濃度の冷却液です。



作業は、カウルを外してからになります。

3、冷却液排出

写真左:ドレンボルトを外します。

写真中:ペットボトルを写真の様にセットしておくと、ワンマンOKです。
 ドレンボルトを外してから、ラジエータキャップを外します。 そうすると一気に排出できます。

写真右:次に、シリンダブロックにもドレンボルトがありますので、外してやります。 ここからは、少量なので、外仕事だから気にせず排出。



抜いたら、新品のワッシャーを使って、ボルトを締め付けます。 グリスを少量塗布しておくと、ねじ山の錆び対策になります。
下側は古いドレンボルトになります。 結構逝っています。

リザーバータンクの冷却液も新しい冷却液と交換しますので、もし、リザーバータンクが冷却液で汚れていたら、ナットを入れて、振るってやると、汚れを落とせます。



4、ラジエータキャップの点検

写真左:キャップのゴムの状況を確認します。 切れていたりかけていたら交換。 異物が入っていないか、清掃をします。

写真中:キャップの内側を指で押してみて、スプリングに弾力があるか確かめる。これが、高温になって圧が上がると開く加圧弁です。

写真右:キャップの中央部分をひっぱって、指を離してパチンと音がすればOKです。

5、エア抜き
リザーブタンクを取り付け、リーザーブタンクに冷却液をレベルまで入れます。
次に、冷却液を、フィラネックの口一杯に入れます。
口一杯まで入れたら、バイクを左右に2,3度傾けてゆすってやります、エンジンを始動し、数分間アイドリング運転をする。
そのまま水温を上昇させ、サーモスタットが開く温度まで、回してやります。VFR800の場合はSMによると、80度。
冷却後、再度、ラジエータキャップを開いて、不足していたら、足してやります。


6、作業を終えて
冷却水交換のメンテは、これで2回目、バイクに慣れたこともあり、今回は、ラジエータキャップの点検を加えることが出来ました。
内容は、オートバックスさんの記事の内容を勉強させていただきました。 ネット情報はありがたいですね。

コツを一つ、
冷却水を入れる時は、ペットボトルを漏斗の代わりにすると、口一杯まで入れる時に注ぎ口の状況が見えて、よくわかるので便利です。


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