直圧サンドブラスターへの道
2013/ 1/ 28 走行距離56,000km
 購入したサンドブラストボックスが吸い上げ方式でした。この吸い上げ式は、圧縮空気の消費が多すぎてコンプレッサーが唸りっぱなし。
 何時かはと思っていましたが、いよいよ直圧用にボンベを求めることにしました。
 がしか〜し、、、市販品は、結構、高〜い(苦笑)。 そこで、自作している方もいるので、頑張ってみました。


構 成
1、ガンの製作
(1)肝な部分
(2)部品の組立
2、直圧ボンベの製作
 (1)蓋の加工
 (2)ボンベ底部の加工
 (3)バルブ・配管
3、ボックスのメディア排出口
4、使ってみて


1、ガンの製作
売られているガンを見ると、中には既製の部品を組み合わせています。 自分は、ちょっと細工してみました。 
(1) 肝な部分、ここがぐらぐらじゃ〜しょうがない。

写真左:セラミックノズルです。口径は2.6mm、1.8mm、3.2mm。ガン側の径は12.1mm、11.9mm

写真右:電脳さんから購入したゴムパッキンです。外径からすると3/8用です。元側の内径は8mm。
    物を見て思いましたが、水道用のパッキンも良いかも。



写真左:写真は、ノギスは、幅11mmに設定した場合、ノズルの幅はどこになるかを示しています。つば付きなら、つばでノズルを抑えられるのですが、 そういった部分が無いので、ノズルの斜の部分で、ノズルを抑えれ仕掛けになります。

写真中:フローバル社製 銅管用リングジョイント3/8 型式: RUO-0310を使用。左側の穴にノズルを差し込みます。

写真右:穴径は、赤矢印をリーマーで揉んで、セラミックノズルの斜の部分に合わせ、ノズルを抑える位置を調整します。



(2)部品の組立
ガンの構成は、全て既製品で、セラミックノズル〜パッキン〜管用リングジョイント〜バルブ〜タケノコです。
部品選定時の注意点は、メディアの流れによって、部品が削れないように、各部品の内径が流入から流出方向にかけて、各部品の内径が等しい、又は、拡大にする。
バルブは、ハイロック社(韓国)製の高圧ボールバルブ レバーハンドルタイプです。
ボール部分は、3/8 で、オリフィス径7.5mm スタンダードバルブなので、材質は、強度のあるSUSです。




写真左:組み立てた大きさはこんな感じ。 

写真右:ガンに繋ぐホースは操作しやすい柔軟な物が良い。トヨロンホース TR-8、内径×外径(mm): 8×13.5、使用圧力(MPa): 0〜1.0。
    自分のコンプレッサーは、最大で0.8Mpaなので持つはず。
    タケノコは、ホースに繋ぐ部分の径は9mmなので、タケノコの飲み口側が、ホースで守られる感じだ。


2、直圧ボンベの製作
(1)蓋の加工

ボンベには、加圧式(20型)の中古(中身廃棄済み)を転用。というのも、事前に10型を見たら、小さく感じたからです。

解体方法
先ずは、ホース付け根にある赤矢印に六角ナットニップル(17mm)を緩めてホースごと外します。

次に、グリップを固定している青矢印のピンをドリルで揉んで外します。

次に、キャップを万力で固定し、プーリーホルダーで消火器を固定し、プーリーホルダーを左にまわして外しました。


キャップを外したら  ↓  ↓  ↓





写真左:キャップを外した中身です。 中は、圧縮ガスの入ったボンベ(赤矢印)、消火剤用ホース(黄色矢印)、圧縮ガス用ホース(緑矢印)の構成です。
  圧縮ボンベは左にまわして外します。  詳しくはここ

写真中:管の付け根に見える赤いのは樹脂で、2本の管のぐらつき防止に充填してある感じでした。
    2本の管を外すには、赤矢印をドリルで奥まで揉み、ヒートガンで赤い樹脂を溶かして、何度もゆすって外しました。
    緑矢印には、消火ホースが入ります。 11.7mmのねじが切ってあり、ピッチは1.0mmでした。
    管用ねじに合いませんので、1/4タップでねじを切りなおします。

写真右:緑矢印の表側は、丁度M7の下穴のサイズになっていましたが、一般的ではないので、M8でねじ切りをしました。
    緑矢印の穴と、赤矢印の穴は、3mm位の細いパイプで連絡されて圧縮ガスを送るような仕掛けになっていました。



ガスボンベに繋がっている穴の加工

写真左:ガスボンベに繋がっている穴は、φ7mmのドリルで揉んで、タップでM8のねじ切りをしました、、、 ところが、ドリリングが真直ぐに入らず、やや曲がってしまった(苦笑)。 こうなるとボール盤が欲し〜っす。

写真中:M8をねじ込む時に、液体パッキンを塗布しておきました。 これで、ガスボンベに繋がっていた穴は、密閉されるはずです。

写真左:キャップは、シルバーで塗装仕上げをしました。綺麗でしょ(自画自賛)(*^_^*)



ホース穴の加工
管用ねじタップ1/4で、ねじを切りなおします。 管用ねじ1/4の下穴径が、11.4mmに対し、ホース穴は内径10.7mm。
若干、下穴の径に足らないので、穴も拡大しなければならいのですが〜、、 手持ちが11mmのドリルまでだったので、11mmでドリルを内壁に押しつけるようにして揉んだ後、ねじを切った。


写真左:ねじ切りを終えたところです。 切りなおしの為、所々でねじ山が交錯しています。これでも行けそうな感じですが、、、 安全第一ということで、ネジ山補修剤 Permatex スレッドリペアで補強

写真中:Permatex スレッドリペアは、ねじ山のもととなる雄ねじを7分後に雄ねじを抜きます。 奥まった所に、補修材のだまが見えます。
    このだまは、不思議に、30分たっても硬化しませんでした。 説明のとおりでした。

写真右:30分経過の後、だまが硬化していなかったので、もう一度第1液を塗布し、だまの部分までねじ込んで、最深部のだま以外を無くしておきました。
    ねじ補修材は、灰色っぽく見える部分です。 補修材が行き渡っているので成功でしょう。




(2)ボンベ底部の加工
2013/1/18 全ての配管とバルブ、継ぎ手が揃いました。先ずは、ボンベ底部のニップルからです。
自分は、配管部品.COMで購入。

写真左:ボンベ底部に付けるバルブは、フルボアの1/2(オリフィス径φ15mm)にするので、ボンベ底部も、φ15mmに合わせた。

写真中:白・ロングニップル(L:50mm、1/2)は、鉄工所で切断と溶接をしてもらいました。 溶接後の直後は熱で凄い!

写真右:溶接の熱で変色してしまったので、シルバーで塗装仕上げをしておきました。

ここまで出来たら、ボンベに圧を掛けられるので、耐圧試験をやってみました。
漏れそうなところに、石鹸水を塗布して様子を見ました。 流石にプロの仕事です。漏れなし(^◇^)
ちなみに、キャップの蓋は手締めです。手締めでも、漏れは無かったです。


(3)バルブ・配管

バルブC : フローバル製 フルボア(1/2)
バルブAとB : フローバル製 レデューストボア(1/4)
ホースジョイント用のタケノコは、外径φ9mm、ウレタンホースは、8.5×12.5mm

写真は、仮付けです。 キャップの開け閉めをし易くすることが大事と思って、試験をしました。 
試験は、キャップへの接続を、ワンタッチカプラーで簡単に抜き差しできるようにして、ワンタッチカプラーを抜き、キャップの開け閉めをしました。
結果は、大正解でした。ワンタッチカプラーで簡単に抜けるようにした方が、キャップの開閉に手間取りません。

バルブB
締めるとノズルからメディアが棒状になる、反対に開けると霧状になる。
棒状になると、研磨できません。

バルブC
開けると、ノズルからメディアが棒状になる、反対に締めると霧状になる。

バルブA
使用後に開いて、ボンベの内圧を下げておく。






3、ボックスのメディア排出口
ボックス底部にある既存の排出口は、15mmです。例をみると、穴径を20Aにし、バルブも3/4のフルボアを見ます。
がしか〜し、自分は、ボックス底部からの排出具合で不満を感じなかったので、ボックスの穴径は変えません。 ただし、買い換えが利かないバルブやニップルは20Aを購入。

で、バルブを取り付けるにはフランジを作らなければなりません。フランジは、角座金にφ17の穴を開けた後、ニップル20Aを付けて、ボックスにねじで止めます。

写真左:φ17のドリルが無いので、型紙を張り付けて、リューターで穴を拡大しました。

写真中:ニップルも近所の鉄工所で、溶接してもらいました。 ボンベ底部の溶接と合わせて1700円。 

写真右:田舎の鉄工所はセンスが悪いので、溶接しっぱなし、みっとうも無いので、シルバーで塗っておきました。 ビスは転がっていたのを利用。
    バルブを付けるとこんな感じになります。バルブは、3/4なので、でかいっす。



細かい話になるけど、大事な話

メディア補給に、漏斗を使いますが、自分は、上径155mm、下径(mm):26mm購入。上径の大きいさですが、小さく感じます。 メディアの移し替えに手間取る感じです。
それと、メディア補給用に、自分は、4Lのペットボトルを使っています。
massも大きいけど、漏斗の差し込み口が、内径29mmあり、差し込む口の径が大きい漏斗が使えるので、その分メディアをペットボトルへ移し替えを一気に出来ます。
それと、何故4Lと云うかと、ボックス底部に溜まる上限がほぼ4Lなのです。


4、使ってみて

1、専用ラック
サンドブラストBoxと、ボンベ、集塵器、メディア一式を集約したので、電源スイッチを入れるだけで、気軽にサンドブラストが出来るようになった。 そういう意味では、専用ラックの存在意義は大きい。
2、ノズル
現在、ノズルは1.8mm、0.36パスカルで使っている。
ノズルは、1.8mmでも十分な感じです。上限で使っても、2.6mmだと思う。その場合、圧はもっと上げないと駄目でしょう。
3、ボンベ
ボンベの大きさですが、10型と20型のどちらにしようかと迷いましたが、20型にして正解でした。本来は、もっと大きい方が良いかもしれません。
4、サンドブラストボックス底部の穴径
拡大の必要はないです。
5、ボンベ底部の穴径
ボンベ底部のバルブを3/8と1/2のどちらにするかで迷いましたが、1/2バルブの調整範囲で、ノズル方の吹きだし量がバランスが取れているし、1/2にした結果、 ボンベ底部に溜まる量が少なくて済むので、1/2にして正解でしょう。
これで、先に設置した集塵器と合わせてシステムとして完成です。
20型のボンベ、ねじ補修材、タップ代込みで約1.8福沢(ラック除く)。 既製品より、良い品を使ってこの値段なら、セルフがお得ですね (^◇^)



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